最終更新日:2019/07/23
防災対策は日々の心構えと備え
災害は突然起こります。いざというとき、猫を守れるのは飼い主だけです。
まず飼い主が無事でいること、そして避難する場合には猫と一緒に避難場所に避難すること(同行避難)が基本です。ともに安全に避難でき、周りの人へ迷惑をかけず、安心して過ごすためには、日頃からの心構えと備えが大切です。
防災対策と避難所での過ごし方
住まいの防災
住まいを災害に対して強くしておくことが、人と猫の安全にもつながります。
・住まいの耐震強度の確認
・家具の固定、転倒・落下防止
・飼育ケージの固定、転倒防止(屋外飼育の場合は外堀やガラス窓の近くを避ける)
・ケージなど猫の避難場所(隠れ場所)の確保
健康管理としつけ
普段からワクチン接種など健康管理に注意し、動物の体を清潔に保ち、必要なしつけをしておきましょう。
・予防接種や外部寄生虫の駆除
・ブラッシングで抜け毛をとる
・キャリーバッグやケージに慣らしておく
家族の話し合いやご近所との連携
さまざまな場面を想定して、家族やご近所、飼い主仲間と防災について話し合っておきましょう。
・家族間の連絡方法や集合場所
・猫の避難方法や役割分担
・留守中の対処方法と協力体制
・緊急時の猫の預け先の確保
所有明示の徹底
猫と離れ離れになったときのため、迷子札とマイクロチップなど、普段から身元を示すものを二重でつける対策をとりましょう。
・外から見える迷子札
・はずれる心配のない身元証明のマイクロチップ
情報収集と避難訓練
住んでいる地域の防災計画を確認し、避難場所までの所要時間などを確かめておきましょう。
・避難場所までの経路と所要時間
・危険な場所と迂回路の確認
・猫と避難訓練への参加
・動物が苦手な人への配慮
人と動物の安全確保と同行避難
災害が発生したら、まず自分の身の安全を確保し、落ち着いてから自分とペットの安全を守りましょう。
・情報を集めて避難場所への避難が必要か判断
・猫はケージやキャリーバッグに入れる
※キャリーバッグの扉はガムテープなどで固定する
※布などで包んで暗くして安心させるとよい
猫のための備蓄品
猫の災害時の備えは基本的に飼い主の責任です。
・療法食、薬(必要な猫には必ず用意)
・5日分以上のフードと水、食器
・予備の首輪、リード(伸びないもの)
・飼い主の連絡先や猫の情報を記録したもの
・ペットシーツ、トイレ用品、洗濯ネット(猫の逃げだし防止など)、好きなおもちゃ、においのついたタオルブラシ、ガムテープ、新聞紙、ブランケット(猫の体を包める大きさ)などもあると便利
避難所と仮設住宅
動物が嫌いな人、動物のアレルギーを持つ人、幼い子供など多様な人々や動物が集まるため、ストレスから猫も体長を崩しやすくなります。
・飼い主は普段以上に周りの人へ配慮する(特にふん尿に関するトラブルが多い)
・世話やフード確保など飼い主の責任の下で行う
・飼い主同士が協力して助け合う
・支援物資や情報を共有する
・獣医師やボランティアによる支援を活用する
・猫の体調に気を配る
飼い猫の防災対策関連記事はこちら
防災対策は感染症の予防や健康管理など日頃からの取り組みが大切です。また、万が一発生してしまった災害の後に飼い猫とどのように過ごしていくかなどを掲載しています。こちらも合わせてご覧ください。
⇒ 猫の防災対策(2)
⇒ 災害後に飼い猫と過ごす注意点
⇒ 猫の健康管理と応急処置
⇒災害時に役立つ社会化やしつけ
出典:環境省ホームページ「ペットも守ろう!防災対策」
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2909a/pdf/full.pdf