災害が起こったら・・・日頃からの備え

災害が起こったら…

~あなたはAさん?Bさん?~
ペットとの同行避難の状況は、日頃の備えで大きく変わります。Aさん、Bさん、2人を例に災害発生からの1週間を見ていきましょう。

日頃の備え 飼い猫のしつけと健康管理
・Aさん
室内飼養していたAさんは、災害に備えて家具の固定やガラスの飛散防止対策をしていたほか、5日分の非常食などをまとめた防災バッグの準備に加えて、飼い猫の避難セットも準備していました。

・Bさん
室内飼養していたBさんは、5日分の非常食などをまとめた防災バッグの準備はしていましたが、飼い猫の避難セットの準備や避難所の確認はしていませんでした。

日頃の備え 住まいや飼養場所の防災対策と備蓄
・Aさん
室内飼養していたAさんは、災害に備えて家具の固定やガラスの飛散防止対策をしていたほか、5日分の非常食などをまとめた防災バッグの準備に加えて、飼い犬の避難セットも準備していました。

・Bさん
室内飼養していたBさんは、5日分の非常食などをまとめた防災バッグの準備はしていましたが、飼い犬の避難セットの準備や避難所の確認はしていませんでした。

地震発生当日 発生時の避難について(大地震)
・Aさん
Aさんの部屋では、地震によって壁にひびが入りましたが、家具を固定し、ガラスの飛散防止フィルムを貼っていたため怪我もなく、おびえていた飼い猫もケージに逃げ込んだため無事でした。Aさんは余震に備えて飼い猫とともに避難することにしました。

・Bさん
Bさんの部屋では、本棚や食器棚が倒れ、ガラスが割れて床に散乱したため、室内を移動した際に軽傷を負ってしまいました。また、地震におびえた猫は物陰に隠れ、呼んでもなかなか出てきませんでした。Bさんは、なんとか飼い猫を助け出し、一緒に避難することにしました。

地震発生当日 飼い犬との同行避難
・Aさん
Aさんは、避難セット(人用、飼い猫用)とケージを持って、飼い猫の受入れが可能な避難所へ同行避難しました。平時からハザードマップをもとに避難所までの安全なルートの確認を行っていたため、比較的スムーズに到着できました。

・Bさん
Bさんは、自分の防災バックを持ち、飼い猫を抱えて一番近い避難所へ向かいました。途中、狭い路地で塀が倒れ、何ヶ所か通れない場所があったため、避難所に着くまでには長い時間がかかりました。

発災当日~5日目 避難所での受け入れ
・Aさん
Aさんが向かった避難所ではペットも受入れており、Aさんは情報を把握していたため、スムーズに受入れをしてもらえました。

また、ケージに慣れていたため、飼い猫も落ち着いており、他の避難者やペットとトラブルを起こすことはありませんでした。

・Bさん
Bさんは避難所になんとかたどり着きましたが、その避難所ではペ
ットを受入れていませんでした。ペットを受入れている避難所が、
どこにあるのか分からなかったため、飼い猫とともに避難所の外で
一晩を過ごすことになりました。

発生当日~5日目 避難生活
・Aさん
Aさんは、避難セットとしてキャットフード5日分を準備していたので、混乱する避難所の中でも、ペット用の支援物資が届くまで、これを飼い猫に与えることができました。

2日目には避難所の方針でペットと人間のエリア分けが行われましたが、日頃からのしつけのおかげで問題なく対応することができました。

・Bさん
翌朝Bさんは、ようやくペットの受入れが可能な避難所に着きましたが、飼い猫用の避難セットを準備していなかったため、支援物資が届くまでは自分の食べ物から分け与えるのがやっとでした。また、ケージなどを持っていなかったため、ペットが落ち着かず、Bさんが近くに居ないと鳴いてしまい、肩身の狭い思いをしました。

・Bさん
翌朝Bさんは、ようやくペットの受入れが可能な避難所に着きましたが、飼い犬用の避難セットを準備していなかったため、支援物資が届くまでは自分の食べ物から分け与えるのがやっとでした。また、ケージなどを持っていなかったため、飼い犬が落ち着かず、Bさんが近くに居ないと吠えてしまい、肩身の狭い思いをしました。

発生1週間目以降
・Aさん
避難生活が1週間を超え、Aさんは飼い猫の状況も考えて、ペット用シェルターに預けることにしました。ワクチン接種や寄生虫の駆除が済んでいることが利用条件でしたが、Aさんのペットはワクチン等を接種していたため、すぐに預けることができました。これによって、昼間は自宅を片付け、朝夕に飼い猫の面倒を見ることができるようになりました。

・Bさん
避難生活が1週間を超え、Bさんはペット用シェルターに預けようとしました。

しかし、ワクチンの接種や寄生虫の駆除が条件だったため、動物病院を探すなど、預けるまでに時間がかかり苦労しました。

まとめ あなたはAさん?Bさん?
どちらになる可能性があるでしょうか。

この例のように、普段から災害への備えをすることや、情報を収集することが、災害時に大きな差になってしまうことがあります。

何をどのように備えればよいのかは、下記ページを参照して下さい。

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出典・加工して作成:環境省「災害、あなたとペットは大丈夫?」
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3009a/a-1a.pdf